【新アルバム発売記念】矢沢永吉に感じる「3つの違和感」

はじめに

敬愛する矢沢永吉氏(※当方、「永ちゃん」なんて恐れ多くて呼べないニワカですが、あえて親しみを込めて、この記事では、永ちゃんと呼ばせていただきます)が2019/09/04、ニューアルバム『いつか、その日が来る日まで…』を発売いたしました!

70歳という年齢、そしてアルバムタイトルなどから「最後のアルバムになるのでは?」と一部では言われていますが、まあ前作のタイトルも「Last Song」でしたしね…。

でも、最後になるかも!ってことでこの機会にですね、私のようなニワカファンが密かに感じている、

「矢沢永吉というアーティストに違和感を感じてるポイント」

を、隠さず素直に晒してみたいと思います!

 

ゴールドラッシュだ!移植ゴテで金を掘れ?

まずは超小ネタから。

「鎖を引きちぎれ」という曲があって、シャベルで金を掘り起こせ、って、言うてはるんですが。

ご存知でしょうか、東日本と西日本では「シャベル」と「スコップ」が、逆になることを。

永ちゃんはご存知の通り広島出身ですのでまちがいなく、でっかいシャベルを振り回して豪快に金を掘りまくるイメージで歌っているものと存じますが、作詞の山川啓介さんは、長野出身なんですよねー。場所が場所だとこの歌、ちっちゃい移植ゴテでちまちまと金を掘るわびしーい歌になります。

 

今だから感じる「黒く塗りつぶせ」への違和感

お前がどんだけ良い大学入って、どんだけ良い会社に就職しても お前が、一生かかって稼ぐ額は 矢沢の2秒。

素晴らしいロックチューンだと思います。「黒く塗りつぶせ」。

ただ、音楽のヘビーリスナーになった年代にはすでに矢沢永吉がビッグスターで、しかもテレビ番組には出てくれない、とっつきにくい大物で。

気軽に聴ける雰囲気になってきたときにはすでにカリスマとしての地位を完全に確立していた…そんな印象を持ついちリスナーとしてはですね。

あなた自身が、「癪な金持ちども」が誰一人足元にも及ばない、超金持ちやないですか!という違和感は、どうしても拭えません(´・_・`)

ファーストアルバムにして名盤中の名盤「アイ・ラヴ・ユー、OK」をはじめて聴いた時。変な言い方ですが、あ、永ちゃんははじめからカリスマだったわけじゃないんだな、と思いました。描かれている人物像は、どこの地方都市にもいそうな、頼り甲斐のある兄ちゃん。すごく、身近な感じがしました。

そういうイメージだからこそ、リアルタイムで追いかけてきたファンは永ちゃん、永ちゃんと彼を慕ったのだろうし、そんな彼が癪な金持ちども!とシャウトすれば、そうだ!黒く塗りつぶせ!と共感したと思います。

でも、いまとなっては、ねえ…(´・_・`)
この曲、今の永ちゃんには、合ってないんじゃないかなあ。

 

映画に主演!でもなんで「お受験」なんですか?

矢沢永吉氏には役者としての活動歴も多少ありその中に映画「お受験」主演、というのがあります。

どんな映画なのかというと、とある受験生の少女の殺人未遂事件に関わってしまった永ちゃん、その背景にある巨大企業の陰謀に気づき、少女を守るため、みずからハーレー100台を引き連れて乗り込みます。ですがはじめからわかっていたことですがそれは、ワナでした。次々と炎上するハーレー。傷だらけとなった永ちゃん、果たして少女を守り抜くことができるか…なんてハナシは全く無く、本当にお受験のハナシなんです(´・_・`)永ちゃんはさえない平凡なお父さんで、リストラにあい、主夫をやりながら子供の受験を全力でサポートするのです。

「そっちの方がむしろ信じがたいわ(´・_・`)」

この映画が公開された1999年あたりは矢沢永吉史上の暗黒時代であって、巨額詐欺被害&借金報道があり本当にキツい思いをしていた時期です。そんな時代に、あのカリスマも苦労してるんだ…俺もがんばろう!みたいなポジティブな見方をしたファンもいただろうと思います。が。でもやはり「なんで、永ちゃんが、この役を…(´・_・`)」っていう疑問は、ぬぐい切れないところがありますね。

永ちゃんの役者歴で有名なのはドラマ「アリよさらば」ですがこちらは平凡な教師の役でした。スーパースターであり続けることに疲れた男が役の上だけでも「普通の人」になろうとしたのか。私の世代で普通の人になりたい、というとキャンディーズの「普通の女の子に戻りたい」を思い出すのですがそういった彼女らが結局普通の女の子に戻れなかったのは歴史的事実です。

結局は、自分を貫くしかないってことなんじゃないかと。永ちゃんはその後何十億もの負債を返済し銀行の担当者から「返済の優等生」と呼ばれます。普通の人、のカケラもない脅威のリザルトですがスーパースターも人間、その過程でどんなに苦しい思いをしたことか。その足掻きの一端が「お受験」という映画のまるっきり似合わない主夫姿にも、現れているように思えます。

そんな苦しみを、永ちゃんはエッセイに赤裸々に綴っています。そのエッセイのタイトルは
「アー・ユー・ハッピー?」
です。

 

おまけ・『いつか、その日が来る日まで…』感想。

ノリのいいナンバーもあるにはあるのですが、全体的には、静かな印象を受けました。

永ちゃんも歳をとった…というネガティブな印象ではまるでなく、今だからこそ歌える、70歳ならではの「オトナのロック」に挑戦しているのかな、という、ポジティブな印象です。

そうですよ、こっちが本当ですよね。
70歳になって、黒く塗りつぶせ!じゃないですよね「まだ言うか(´・_・`)」

以上。